<初学者に知ってほしい>熱についてのお話

熱のキホン

皆さんこんにちは!おむちゃんです。

この記事は”熱についての初学者”を対象として、一番に読んで欲しい記事です。


この記事では熱問題のスタートライン「3つの熱移動」について軽く説明します。
熱を要素分解して考えること、これが非常に大切になってきます!
それではいきましょう!

伝熱を知るとこうなる

① 身の回りの熱課題に強くなる。(断熱材の凄さ、魔法瓶の偉大さを知る)

② 定量的に温度を求めることが出来るようになる。

③ (私の場合)大学の時にもっと真剣に勉強しておけばよかったと反省する。

熱の正体

 先ず熱とは何でしょうか?

一言で言えば 「 物体の分子の振動 によって生まれるエネルギー」 ですね。

 分子を振動させると”熱”は生まれます。
身近な例では、下記があります。
・寒いときに手を擦って温める。(摩擦熱)
・食べ物を電子レンジで温める。(マイクロ派加熱)
・ニクロム線に電流を流す。(ジュール熱)

それ以外には、意図せず生まれる”熱”もあります。
例えば、
・ノートPC・スマホ・ゲーム機PS4を長時間用いたとき、本体が熱くなっていた(電子機器の発熱)
・蛍光灯の発熱

特に電子機器は、近年の「ダウンサイジング」により、益々熱を帯びやすいものとなりました。
これにより、低温やけどが問題になりました。人間の皮膚は、僅か44℃でも6時間以上触れることでやけどになってしまうのです。

つまり、熱には「意図的に生んでいる熱」と「偶発的に生まれた熱」があるのです。
皆さんの熱課題はどちらにあてはまりますか?

伝熱の正体

では、熱に続いてよく出る言葉それは 伝熱 です。 

伝熱とは一言で言えばなんでしょうか?

 「 物質間を移動するエネルギーの流れ 」ですね。

物体間でエネルギーの流れは、どのようにして生まれるのでしょうか。

それは、「物体に温度差があるとき」 <熱力学第二法則>

例えば、真冬にあったかいお風呂に入ると次第にぬるくなっていきますよね。
これは、温かいお水 と 冷たい空気 の温度差があるからです。

これは非常に非常に大切です。
迷ったり悩んだりしたらここに帰るべし。

「熱は熱いところから冷たいところへ流れる(伝熱)する」

熱の単位

ここで、熱に用いる単位を紹介します。大きく2種類あります。

・熱量: J (ジュール) <熱力学で取り扱う単位>

・伝熱量:W (ワット) = J / s (ジュール毎秒) <伝熱工学で取り扱う単位>

伝熱量に何故分母にs(秒)が付いたのでしょうか。
それは伝熱量には、時間の概念(熱の移動量)が加わるためです。

熱と温度の考え方

 熱と温度の違いって何でしょうか? 
これって意外と言葉で説明するのが難しいですよね!
ですが、明確に違いがあるんです。ここでは、そんな熱と温度について考えてみましょう。

例で、下のイラストの様なタンクを想像しましょう。
(左:底の広いタンク 、 右:底の狭いタンク)

形の違うタンクに同じ水量の水を加えると、、、水位が異なります。

これを熱に置き換えると、、、

熱容量の違うタンクに同じ熱量の水を加えると、、、温度は異なります。

ここで言いたいことは、

熱事象によって 温度が結果的に決まる値(状態量)ということです。

つまり、皆さんが普段身近にある温度は、
何らかの事象によって結果的に定まった数値であるといえます。

物性値と呼ばれる物質が固有に持つ特性とは異なるということですね。

熱は3つの熱移動(熱伝導・熱対流・熱放射)を考えよ!

 熱は、3つの移動を捉えれば、理解できます。

例として、、、

上記のように、コーヒーは、やがて”冷めます”(冷却される)。

これは、「熱は、高い温度から低い温度に流れる」という絶対の法則<熱力学第二法則>に基づいています。

つまり、60℃のコーヒーの熱が、室温20℃へと流れる訳です。

では、どのようにして流れるのでしょうか。

コーヒーの熱は、矢印の流れに沿って流れます。
(下の図は、便宜上省略している矢印があります。)

この流れは、移動する”物体の状態”の組み合わせ3つの矢印に分けることができます。

  1.  熱伝導 (固体 ⇔ 固体)

  2.  熱対流 (固体 ⇔ 流体)

 3.  熱放射 (電磁波による伝搬)

この考え方がとてもシンプルで分かりやすくておススメです。

それぞれの詳細の説明は、 熱伝導 ・ 熱対流 ・ 熱放射 で説明していますので、
是非順番にご精読お願いします(^^♪

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